以前、XR600Rについて書いたときに、今でも憧れのレーサーであるガストン・ライエさんと高井幾次郎さんの事を書きました。
私には、ライエさん、幾次郎さん以上に、私にとって「神」の存在だったライダーがいらっしゃいます。
往年のトライアルライダーなら誰でも知っている「エディ・ルジャーン」さんですよ。
ベルギーのライダーなのね。
ここから後輪も振り上げて、空中でターンをするのね。
今やスノボの平野選手みたいに、何回転しているのか判らない・名前も長すぎて覚えられない技が主流みたいだけどね、この時代は80年初頭なのよ。
ルジャーンさんは、リバース(バック)やエアターン等のトライアルテク革命をもたらしました。
今や当たり前だけど、当時は革命的だったんですよ!
サロペットを履いていたり、色付きの眼鏡も特徴的でしたけど、ルジャーンさんの申し立てによりコンペでグローブ無しが認められたんですよ、確か。
最初のエアターンの写真でもグローブしていないですよね。
少しでも軽いマシンが有利とされていたのに、乗っていたのは最重量級のRS360T。
90kg以上あったはずですね。
このRS360Tにも憧れましたね~。
RS360Tの凄さを友達に話しても、誰も理解してくれなかったけどね(笑
ルジャーンさんが出てくるまでのトライアル・ライディングの基本は、
1,コース上では止まらない、ラインは一筆書き(大会によっては停止NGルールもあった)
3,フライホイールは重い方が良い(2でクラッチを切らないので)
4,前輪ブレーキ主体(2でクラッチ切らないので、後輪ブレーキはエンストの元だったのかな?)
5,登りでは前に重心を置く(ひっくり返り防止?)
のようなことがセオリーだったと思う。
それがルジャーンさん出現後、セオリーが全く逆になっていきます。
1,コース上で止まる、リバース(後退)してライン取りを有利にする(ルールも変わる)
2,止まるので当然クラッチは切るし、常にクラッチレバーには指を掛けておく
3,止まった後の再スタートのダッシュでは反クラを使うので、レスポンスの良さが必要になる
2でクラッチを切るので、フライホィールは軽くなっていく
4,後輪ブレーキ主体が当然になる
5,トラクション確保のため、登りでも後ろに重心を置くのが当然になる
今では当たり前すぎる事ばかりなんだけど、昔はトライアル界の大御所にこんなことを言ったら、鼻で笑われたはず。
でもルジャーンさんが出て来てからは、誰も言い返されなくなったんじゃないかな。
私もトライアルを始めた頃「フライホィールは軽くてレスポンスが良い方がいい」って言ったら、先輩方に笑われましたよ。。
偉そうに書いちゃったけど、間違っていたらゴメンね、ですよ。
80年代なんて、偏った情報しか入ってこなかったからね。
ルジャーンさんは今でも私の憧れのライダーであり、私のバイクライフを変えた偉大なお方ですよ(^^v